「厄除け」と「魔除け」、同じだと思っていませんか?
「最近ツイてないから、厄除けに行こうかな」「このお守りは魔除けに効くらしい」。私たちは日常的に「厄除け」や「魔除け」という言葉を使いますが、この二つの違いを正確に説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか。実は、厄除けと魔除けは、その目的も対象も、そして効果的なアプローチも異なります。この違いを理解せずにいると、せっかくのお参りやお守りの効果が半減してしまうかもしれません。この記事では、「厄除け」と「魔除け」の根本的な違いを分かりやすく解説し、あなたの今の悩みに応じた正しい使い分け方をご紹介します。
「厄除け」とは?- 内なる災いを未然に防ぐ

目的:自分自身の内側から生じるとされる「厄(やく)」を払い、災難が降りかかるのを「未然に防ぐ」こと。
対象:主に「厄年」に代表される、人生の節目に訪れる運気の低下や、病気、事故といった内面的な、あるいは偶然発生する災い。
「厄」とは、古くから心身のバランスが崩れやすく、体調の変化や社会的な立場の変化によって災いが起こりやすいとされる特定の年齢(厄年)や時期を指します。つまり、「厄除け」は、いわば「予防接種」のようなもの。これから起こるかもしれない不運に対して、あらかじめバリアを張っておく、という考え方です。
【厄除けが効果的なケース】
- 数え年で厄年(本厄・前厄・後厄)を迎えた、または迎える人。
- 大きなプロジェクトを控えている、転職や結婚など人生の転機にある人。
- 原因不明の体調不良や、なぜか不運が続くと感じている人。
【代表的な厄除けの方法】
- 神社仏閣でのご祈祷:「厄除け」「厄払い」を専門とする神社やお寺で、神職や僧侶にお祓いをしてもらうのが最も一般的です。
- 長いものや七色のものを身につける:帯やマフラー、虹色のアクセサリーなどは「長寿」や「厄を断ち切る」象徴とされ、厄除けに良いとされています。
- 小豆(あずき)を食べる:小豆の赤い色には邪気を祓う力があるとされ、節分や冬至などに小豆粥を食べると厄除けになると言われます。
「魔除け」とは?- 外からの邪気を撃退する

目的:自分以外の外部からやってくる「魔(ま)」や「邪気」を寄せ付けない、あるいは「撃退する」こと。
対象:悪霊、生霊、怨念、嫉妬といった霊的な存在や、他人からの悪意など、外部からやってくるネガティブなエネルギー。
「魔」とは、文字通り、悪魔や魔物といった、明確な悪意を持ってこちらを攻撃してくる存在を指します。つまり、「魔除け」は、いわば「セキュリティシステム」や「防犯ブザー」のようなもの。すでにある、あるいは近づいてくる脅威に対して、積極的に立ち向かい、跳ね返すという考え方です。能動的で戦闘的なニュアンスが強いのが特徴です。
【魔除けが効果的なケース】
- 特定の人物からストーカー行為や嫌がらせを受けている人。
- 霊感があり、霊的な影響を受けやすいと感じている人。
- 家の中にいると気分が悪くなる、いわゆる「いわくつき」の場所に住んでいる人。
- 他人からの嫉妬や悪意を強く感じ、精神的に参っている人。
【代表的な魔除けの方法】
- 鬼瓦やシーサー:家の屋根や門に置かれ、外から侵入しようとする魔物を睨みつけ、追い払う役割を果たします。
- 鏡:玄関に鏡を置くと、入ってこようとする邪気を跳ね返すと言われています。
- トゲのある植物:柊(ひいらぎ)やサボテンなど、トゲのある植物は魔物が嫌うとされ、魔除けとして玄関先や窓辺に置かれます。
- お守り:不動明王や鍾馗(しょうき)様など、強力な力で魔を打ち破る神仏のお守りは、魔除けに効果的です。
【目的別】あなたはどっち?早分かりチャート

Q. あなたの悩みはどちらに近いですか?
A.「これから悪いことが起こらないか漠然と不安だ」→ 【厄除け】がおすすめ
まずは神社で厄払いのご祈祷を受け、運気全体の底上げを図りましょう。
B.「特定の誰かや何かから、はっきりとした悪意を感じる」→ 【魔除け】がおすすめ
不動明王のお守りを身につけたり、玄関に盛り塩を置いたりして、能動的に邪気をブロックしましょう。
もちろん、両方の性質を兼ね備えたお守りや方法も多く存在します。大切なのは、自分の今の状況を正しく認識し、それに合った対策を講じることです。
まとめ:正しく理解して、効果を最大化しよう
「厄除け」は内なる不調和を整えるディフェンス、「魔除け」は外からの攻撃を跳ね返すオフェンス、と考えると分かりやすいかもしれません。この二つの違いを理解することで、より効果的に災難から身を守ることができるようになります。自分の状況に合わせて、適切な神仏やアイテムの力を借り、日々の平穏を守っていきましょう。
厄除けや魔除けを含め、あらゆる「難」から逃れるための総合的な知識を深めたい方は、当ブログの親記事である「難を逃れるための完全ガイド:厄除けと魔除けの正しい知識」もぜひご参照ください。あなたの毎日から、不安の種が一つでも多く取り除かれることを願っています。

